○【後序】その6
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【住職による現代語訳】真実からの働きを受けているという御恩を、本当に問題としないで、自分も他人も、善し悪しという事ばかりを問題にして言い合っています。親鸞聖人が仰っていた事ですが、「善悪の二つは、総じて私は存じておりません。なぜなら、阿弥陀如来の御心に「善し」思われるほどに徹底して、善しという事が分かるならば、善いという事を知っているとも言えるでしょうし、また、阿弥陀如来が「悪し」と思われるほどに、私が知り通しているなら、悪いという事を知っているということなのでしょうが、私自身は、身を煩わし心を悩ます、煩悩がたっぷりと具わった凡夫でありますし、この私の住む世界は、燃えあがる家のように、常で無く、移り変わる世界ですから、そんな世界のあらゆる出来事は皆、虚事戯事で真実などありませんから。その中で、唯一つ念仏だけが真実なのです」と仰っていました。 |
○<住職のコメント>
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